
2023年1月9日(月曜日)
新年あけましておめでとうございます。
コロナ禍も3年近く経ちますが、未だ終息の見通しが立たない状態が続いております。皆様におかれましてはくれぐれも感染にご注意ください。
そんな中、作曲家ラフマニノフが1873年4月1日生まれですので今年が生誕150年に当たります。
ラフマニノフといえばヴォカリーズ(正確には「14のロマンス」第14曲、作品34の14)が最も有名な曲かもしれません。
ラフマニノフの曲は上の動画でもお分かりいただけるように、とてもロマンティックで現代に住む我々の憂愁といった感情を表現してくれているようでとても身近に感じる作曲家です。
もう一つ彼の有名曲といえばピアノ協奏曲第2番があります。これはデビッド・リーン監督の「逢い引き」という映画で使われ有名になりました。次の動画はピアノのヴィルトゥオーソでもあったラフマニノフの自作自演の録音です。
個人的にはピアノ協奏曲3番の方が好みです。特に曲の冒頭、たった2小節のオーケストラの前奏に導かれてピアノがユニゾンでテーマを奏でる部分のつぶやくようなとても内省的な感情がとても好きです。(譜例)

20世紀の大ピアニストウラディミール・ホロヴィッツによるこの曲の演奏です。彼はこの曲を「私の曲」といっていたそうです。
おそらく自分のために過去の名曲を編曲したパラフレーズ物もとても素敵です。次の動画はビゼーの「アルルの女」第一組曲からメヌエットをラフマニノフが編曲したものです。
また、逆にラフマニノフの曲を他者が編曲したものにも大変良い曲があります。次の動画はラフマニノフの「6つのロマンス」 作品38の第3曲「ひなぎく」を20世紀の大ヴァイオリニスト、クライスラーが編曲したものです。こちらも20世紀の大ヴァイオリニスト、ハイフェッツ晩年の演奏です。
ラフマニノフにはこのほかに数々の名曲がありますが、私もまだ十分には探求しておりませんので、今年はラフマニノフをテーマに色々な曲を聴き込んでいきたいと思います。