Ivry Gitlisを偲んで

2020年12月27日 日曜日

今年も暮れようとしていますが、コロナウイルスに翻弄された一年で、クリスマスも霞んでしまったような感があります。そのクリスマスイブにイスラエルのヴァイオリニスト、イヴリー・ギトリスが98歳で亡くなりました。

私がギトリスを初めて聴いたのは大学生の頃でした。その頃の私には、ギトリスの独特なヴィブラート、独特な音程などが癖の強い音楽と聞こえ、決して好きなタイプのヴァイオリニストではありませんでした。

その後、私も歳を重ね、音楽体験を積むうちに、彼の個性を受け入れ、楽しめるようになり、更には現代の画一的な演奏にはない彼独自の個性を好んで聴くようになりました。

そうこうしているうちにインターネットの時代になり、YouTubeでギトリスの壮年期から老年期までの様々な演奏が見聞きできるようになりました。

壮年期(おそらく1960年代、今から50年以上前と思われます)のいくつかの演奏をアップさせていただきます。これらを現在の一般的な演奏と比べていただくと音程、リズムなど彼の際立った個性がお分かりいただけるかと思います。

次は音声のみで、バルトークのヴァイオリン協奏曲第2番第1楽章の冒頭部です。

次の動画はやや晩年の演奏で、音声のみとなりますが、フォーレの「夢のあとに」のとても素晴らしい演奏だと思います。

次の動画は2012年90歳の頃、パリ市庁舎での東北大震災の展示会で、奇跡の一本松での自身の写真パネルの前で「浜辺の歌」を演奏しています。

このように彼は晩年まで公開の場で活躍され、まさに大往生だったと思います。

最後にこの文章を書くにあたり、最晩年(おそらく3年前95歳の時と思われます)の映像と思われる動画を見つけました。この動画ではParadisのSicilienneを弾いていますが、これを見ると音楽は正しい音程とか正しいリズムとかではなく、どれだけの思いを演奏に込められるかにかかっているということを実感させられます。どうぞこの動画をご覧になって彼を偲んでいただければと思います。

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