
2019/12/22 日曜日
本郷に求道会館という建物があります。とても素晴らしい建築なのですが、所有者、建物の目的がどういうものなのか分からずずっと気になっていました。11月の日曜日に散歩中求道会館に差しかかると、いつもは人気がないのですが、珍しくその前に人だかりがあり、覗いてみると、その日の午後、骨髄バンクを支援するためのチャリティーコンサートがあるとの事。コンサートと建物見学とチャリティーと一石三鳥という事で昼ごはんも早々に済ませ、午後からのコンサートに出かけました。
入場券を買って、中に入ると床は板張りで、木のベンチが左右2列に並んでいて、正面には6角形のお堂があり、菩薩像が安置してあります。二階は回廊のように建物の外壁をめぐっています。

六角堂前にフロアと同レベルでピアノとバイオリン、チェロの席が設置してありました。バイオリン奏者の席の真前、最前列左側の列の一番中央が空いていたため、迷わず、その席を占めました。
( 求道会館については以下のリンクが詳しいので参考にしてください。http://massneko.hatenablog.com/entry/2015/11/10/000000)
演奏会のプログラムはドビュッシー、モーツアルト、ドボルザーク各々のピアノ3重奏曲という構成でした。
1曲目のドビュッシーのピアノ三重奏曲は作曲者17歳の時の若書きの曲で、僕は初めて聴きましたが、フランスの香り漂う優美な曲でした。
3曲目のドボルザークのピアノ三重奏曲第3番も初めて聴きました。ドボルザークは新世界交響曲、チェロ協奏曲、弦楽セレナード、スラブ舞曲などを聞いておりましたが、民族色が強く、あまり私の好みではないと思っていましたので、それ以上に他の曲を探して聞くということはしておりませんでした。今回もそれほど期待しておりませんでした。しかし、曲が始まると、民族色などというものではなく、ブラームスを思わせるドイツ風の重厚な曲で、次第に曲、演奏のテンションがどんどん高くなり、演奏者、会場がどんどん熱くなってゆきました。本当に感動しました。ドボルザークさん、これまで甘く見ていて本当にごめんなさいという感じでした。
初めにも触れましたが、バイオリン奏者の真前の席で、バイオリンの楽譜の見開きの右のページがとてもよく見え、楽譜を見ながら、自分で半ば弾いているような感じで曲が聞け、本当に充実したコンサート体験でした。
ドビュッシーのトリオの演奏です。スコアが見られます。
ドボルザークのピアノ三重奏曲第3番の演奏です。