トリュフォーの思春期 その2

2012年10月17日水曜日

 前回トリュフォーの言いたかった事というのを見てのお楽しみとしましたが,あえて、その答えを書いておこうと思います.ご自分で確かめたい方は以下を読まないで下さい.

 トリュフォーはリシェ先生の考えとして以下のように言わせています.(ここで出てくる転校生のジュリアンはどこか陰のある少年。先生の叱責など屁とも思っていない。でも、実は家で母と祖母に虐待を受けていたのです.) 

 「ジュリアンほどではないが先生も不幸だった。早く大人になりたくて仕方がなかった。大人は何でも出来る。不幸なら、よそへ行って新しい生活も出来る。子供には許されない。子供には自由がない。不幸だから親を捨てるなんてことは出来ない。子供は不幸を親や大人のせいに出来ない。大人に許されることが子供には許されない。実に不当な仕打ちだ。このような不正と闘わなければならない。世の中は変わっていくが、すぐには変わらない。政府は何事にも妥協しないと言うが、実際には色々な圧力に妥協ばかりしている。みんなの要求が強いと何かが変わる。そのことがやっと分かり、人々は街に出て叫び始めた。大人はその気になれば、闘って自分の生活を変えることが出来る。自分の運命も。しかし子供はその闘いに参加出来ない。ジュリアンも君達も。その理由は、子供には選挙権がない。選挙権があれば子供も政治家に尊重される。冬は一時間遅く学校が始まる制度も作れる。先生は、実は学校が大嫌いだった。だから学校が好きになれる仕事を選んだんだ。教師の仕事を。生きることは苦しい。苦しみに耐えなければならない。自分の苦しみにも、他人の苦しみにも。子供時代に苦しんだ者ほど生命力に恵まれる。幸福にも恵まれる。生きるのはつらいが、人生は美しい。生きている喜びは、健康な時には分かりにくい。体が動かなくなった時に初めて分かる。……明日からは夏休みだ。初めての土地に行き、初めての人に出会う。9月の新学期にはみんな上級だ。それに来年からは男女共学だ。それから、やがてみんなも子供を持つ親になる。子供を愛する親になれ。子供を愛する親は子供にも愛されるはずだ。人生とは、愛し、愛されることだ。人間は愛がなくては生きられないものなんだ。では、みんな、楽しい夏休みを」

 今、いじめの問題が世の中を覆っていますが,学校の先生一人一人にこの映画を見て欲しい、あるいはこのリシェ先生の言葉を聞いてもらいたいと思っています.

おまけに登場人物の写真を並べてみます.

主人公のパトリック(左)映画館でナンパされたパトリシア(右)実はトリュフォー監督の実のお嬢さん

パトリックのいとこマルチーヌ

お留守番をさせられたシルヴィー

散髪代をせしめるためにリシャールの髪を刈ってしまうリュカ兄弟

10階の窓からどーんしてしまうグレゴリー坊や

転校生のジュリアン

役者顔負けの芝居上手なルイヤール(左)

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